よく噛み,食事に集中し,楽しむことで心も落ち着く

だいぶ涼しくなり,秋の到来を感じますね。

秋といえば,味覚の秋!

いろいろと美味しいものが店頭に並ぶ季節ですね。

 

過ごしやすい気候で,食べ物も美味しいとなると,ついつい食べ過ぎてしまう・・・

という方も多いのではないでしょうか。

食べ過ぎてしまった時というのは,もちろん,食べているものが美味しい!ということもありますが,
テレビや新聞などをみながら,おしゃべりしながら,よく噛まずに無意識に箸を進めているという

ことが多いものです。

 

要は,食事に集中していないのですね。

美味しいものを食べているにも関わらず,実はその美味しさを本当の意味で味わってはいない・・

という悲しいことに(>_<)

 

「食べ過ぎ=太る」ということに敏感な女性の間では,ダイエットの観点からよく噛むこと心がけて

いる方も多いと思います。

よく噛むことで,満腹中枢が刺激され,食べ過ぎを防ぐことができるからです。

 

それ以外にも,「よく噛む」ということは,次のような利点があるとされています。

・顎の筋肉を鍛える,顎の関節の障害(顎関節症)を防ぐ

・唾液が出にくくなり口腔内が乾くドライマウスを防ぐ

・濃い味付けしか感じられなくなるなどの味覚障害を防ぐ

 

また,こうした口腔内のトラブルを抱えている方には,以下のような特徴がみられるのだそうです。

・早食い

・早口

・歩くのが早い

・常に急いでいる

・歯ぎしりがすごい

・舌にしびれやヒリヒリ感がある(舌痛症)

そして,こうした人々は,一様に,浅く速い呼吸で,全身が常に緊張状態にあるとされています。

 

常に緊張状態にあるということは,自律神経のバランスが崩れて,常に交感神経が優位の状態に

あるということです。

緊張を解いてリラックスし,副交感神経を優位にさせて,心身に休息を与え,体を本来の状態に

リセットさせなければ,過度なストレスから様々な病気につながる恐れが高まります。

 

こうした人に,「リラックスして下さい」「緊張状態から解放されましょう」といくら口で言っても,

本人にはいったいどうしたら良いのか分かりません。

緊張と弛緩を繰り返すことで,心身の緊張を解いていくヨガはもちろん有効ですが,

毎日の生活で欠かせない,食事の面から,緊張を解いていくことも可能です。

 

それが,「よく噛み,食事に集中し,食事を楽しむ」ことです。

テレビや新聞などは見ずに,今自分が食べているものをよく味わうこと。

よく噛むことで,唾液の分泌が良くなり,セロトニンという脳内物質の分泌が増えます。

健康通信でも何度か紹介していますが,セロトニンは,幸せホルモンのようなもの。

セロトニンが増えることで,心は落ち着き,安心感も出てきて,心身の状態が安定していきます。

 

呼吸にも意識を向けて,深くゆったりとした呼吸を日頃から心がます。

食事中も,よく噛んで食事に集中し,食べ物の味を味わいながら,呼吸も意識してみましょう。

噛むことと呼吸によって,次第に,余分な緊張が抜けていき,ドライマウス等の口腔内トラブルも

改善が期待できます。

 

三食全てというのは,難しいと思いますので,1日のうちで1食でも,

「よく噛み,食事に集中し,食事を楽しむ」ということを意識して,実践してみましょう!

食べ物だけでなく,食事の仕方からも,健やかな心身を保っていきましょう♪