眠る前は深くゆったりした腹式呼吸で、心身をお休みモードに

近年、年齢や性別にかかわらず、「寝つきが悪い」ことに悩まれている方は多いです。

私自身も、仕事や介護等のストレスから、一時期は、極度の睡眠障害に陥った経験があります。

 

私たちの体の各機能は、睡眠時にしかメンテナンスができないのだそうです。

ですから、眠れなかったり、眠りが不十分であったりする日が続けば続くほど、

体はメンテナンスがされないまま毎日過ごしていくことになります。

そのまま過ごしていけば、日中の作業効率は下がりますし、内臓の機能にも影響を及ぼして

いきます。

そんな時、薬の力を借りて眠ることもできますが、可能であれば、自然な方法で眠りに

つきたいですね。

 

巷では、様々な入眠グッズや寝つきを良くする方法などが紹介されていますが、全ての人に

同様の効果があるわけでもなく、自分に合ったものはないか、皆さん、いろいろと試されて

いるようです。

ヨガ講師でもあり、アロマセラピストでもある私は、寝る前のストレッチや呼吸法、

リラックス・鎮静作用のある香りなど、自分でもいろいろと試してきました。

 

今日は、その中でも、呼吸についてご紹介します。

以前にも、「ゆっくりと吐く腹式呼吸」が心身のバランスをとるのに有効であるという

お話を書かせていただきましたが、毎日の眠りについても、ぜひ、呼吸を意識して

いただきたいと思います。

 

簡単に言うと、鼻から息を吸いお腹を膨らませ、お腹をへこませて口から息をゆっくりと

吐きだしていく呼吸を、眠る前に繰り返すというだけなのですが、この呼吸によって、

心身が活動モード(交感神経優位)から、リラックス・お休みモード(副交感神経優位)

へと変わっていきます。

 

慣れていない方は、コツがつかめるまでは、立った状態で、横隔膜を下げる/上げる、

お腹を膨らます/へこませる、という感覚をつかんでいくといいかもしれません。

立って行う場合は、

 1)足を肩幅くらいに開いて立ちます。

   横隔膜を下げることを意識しながら、鼻から大きく息を吸い込み、お腹を膨らませて

   いきます。(少し息を止めてみて、お腹が膨らんでいれば、正しくできています。)

 2)横隔膜を上げていくことを意識して、下腹を少しずつへこませて、口から息を吐いて

       いきます。

   下腹から空気を絞り出すような感覚です。

慣れてきたら、お風呂上りや、眠る前に、ベッドや布団で仰向けになって行うと、

気分が落ち着き、そのまま眠りにつきやすくなります。

 

この他にも、眠りへの準備となる方法は、たくさんありますが、「これをやったらきっと

眠れる」などと思いながら行っていると、それがかえって心身を緊張させてしまうという

こともあります。

 

自分にはどの方法が合っているのかを見極めるためにも、毎日の継続が大切です。

継続していくなかで、うまくいく時もあれば、いかない時もあります。

 

あまり思い込まず、「そんな時もある」と気楽に考えて、毎日繰り返していきながら、

自分なりの「眠る準備」というものを整えていきましょう☆