自分の体を触って感じて,マインドフルネス

今日から4月ですね。

新学期,新年度・・・

新たな生活がスタートしたという方も多いかと思います。

 

環境の変化は,私たちの心身にも影響を与えます。

新たな環境に慣れるまでは,いろいろなことに対応していくのが大変ですね。

日々の生活に追われ,自分自身のことをきちんと見てあげることが出来なくなってくると,

些細なことでイライラしたり,不安になったりしてきます。

 

気持ちにふりまわされることは,大きなストレスとなります。

過大なストレスや長期的なストレスは,体の痛みや不調となって出てくることもありますので要注意です。

ストレスが溜まりやすくなるこの時期は,ストレスを上手に処理していきたいですね。

 

こうしたなか,「マインドフルネス」という技法が注目されているということは,

以前,このブログでもご紹介(「マインドフルネスで,生活の質を高める」)しました。

過去や未来などではなく,「いま,この瞬間」に意識を向け,自分を評価せず,客観的にみていくことで,

心を安定させ,自分を苦しめるストレスも手放します。

 

この「いま,この瞬間」に意図的に意識を向ける方法としてのマインドフルネスには,瞑想をはじめ,

食事や歩行,音を聞く,呼吸を数える・・・などいろいろな方法があります。

その中に,自分の体の部位をひとつずつ,丁寧に観察していく方法があります。

 

ヨガ教室でも,仰向けや椅子に座った状態で,目を閉じて自分の体の各部位に意識を向けていくということを

よく行います。

でも,これは,なかなか集中できなかったり,ちょっと難しいんですね・・・

 

そこで,より自分の体に意識を向けやすい方法として,ボディタッチ—―自分で体を触っていくということを

おススメしています。

体育座りのように,膝を立てて座り,目を閉じて,自分の体を部位をひとつひとつていねいに触っていき,

指先や手の平から伝わる体の感覚に意識を集中させていくのです。

 

こうして自分の体を触っていくと,意外に知らなかった自分の体の状態に気がつくことがあります。

左の足首と右の足首の太さや硬さが違うとか,思っていた以上に手首がこっているとか,

ずっと痛いと思っていた腰に痛みは感じられないとか・・・

 

時には,「気がつきたくなかった!」というような,ちょっと嫌な感覚もあるかもしれません。

そんな時も,自分が感じ取った体の感覚に対して「評価」はしません。

「いい」とか「悪い」とかではなく,「あぁ,(自分の体は)こうなんだ」と,淡々と受け止めていきます。

 

こうして,自分の体にだけ意識を集中させていくと,余分なことは考えなくなります。

自分の体を客観的にみて,自分の体と真剣に向き合うようになり,そして自分の体への愛着が出てきます。

 

以前,クラスでこのボディタッチを行った時,最初は,なんとなくという感じで自分の体を触っていた方達が,

次第に,優しく労わるような触り方に変わっていきました。

時には,フーっと大きく息を吐きながら,うなずいたり,それぞれが思い思いに自分の体の各部位を触っていました。

終わった後には,皆さん,笑顔で,

 自分の体をこんな風に触ったことなんてなかったけれど,すごく気持ちが良かった

 自分の肩がこんなにコチコチだったなんて,意識したこともなかった

 これから,もっと自分の体を大切にしてあげたいと思った

といった感想を口にされていました。

 

環境の変化のなか,忙しさに追われる日々が続くなか,自分自身を労わってあげる一つの方法としても,

こうして自分の体を感じてあげることはおススメです。

湯船につかっている時でもいいですから,ちょっとした時間に,自分の体を触って感じて,マインドフルネスを

実践してみて下さいね♪