S&Sの英会話では、始まる時に、生徒さんに口の体操をして頂いています。
英語は日本語よりもはるかに口やのどをよく動かすので、
少しでもその動きに慣れて頂くための準備体操です。
私が歌を歌っていることから、ヴォイストレーニングの要素も入れていますが
もう1つ目的としているのは、口を動かすことで健康を保って頂くこと。
外国語の学習は、脳の活性化に有効という説はよく聞きますが
口やのどの筋肉を動かすことで、将来的に食べることへの障害を減らすことにつながります。
健康に長生きするためには最も必要な「食べる」という作業を
できるだけ長く、自分の力で続けて頂けるよう、そういう気持ちでも行っています。
体操の内容はときどき変えたりしているのですが
先日、92歳のお母様の介護をしていらっしゃる生徒さんから
「教室の口の体操を母にしてもらったら、少しずつ食事が飲みこめるようになったんです!」
という、とても嬉しい報告を頂きました。
今やっているのは、のどを開ける体操で
「なにぬねの」の「の」の音を、なるべくのどの奥の方から
かえるになった気分で、のどを膨らませて出すというものです。
舌根を下げることで、英語としては「good」などの「oo」の発音トレーニングになるのですが
同時にのどの筋トレになり、誤嚥防止につながります。
そのお母様に「の」の音を、のどを膨らませて出すように毎日やってもらったところ
飲みこみが不自由だったのが、最近自分の力で飲みこめるようになったとのこと。
他にも、舌先を下の歯の根元につけたまま「あえあえ」と発音し
「え」の時に舌の根元をぐっと上に挙げるのは、舌根の力を保つ体操になりますし
(発音としては「r」で下を浮かせる練習になります)
「リップトリル」という唇を震わせる動作は、口の周りの表情筋を刺激するため
発音をなめらかにする他、やはり誤嚥防止につながります。
英会話教室ではありますが、中高年向けですから
S&Sに来て頂くことで、少しでも心身ともに健康でいて下さることにつながれば。
英会話だけでなく音楽の部門も、毎日そういう気持ちで生徒さんをお迎えしています。