先週ですが、フラメンコを歌いに伊東まで行ってきました。
リハーサルもあったため、土曜日に伺って旅館に一泊。
泊まった宿は、新しくはないものの清潔で、昔からの温泉旅館です。
和食のビュフェ式の朝ごはんがついていたのですが
テーブルに、一人鍋用の固形燃料の入った焼き台がおかれていて
アジの干物も自分で焼いて、焼きたてを召し上がれというもの。すごい。
テーブルの端には、アジの焼き方を説明したプレートが置かれていました。
しかも、日本語に加え英語での説明が添えられています。
たまたまその日は、外国人観光客は見かけませんでしたが
こんな、いかにも日本的な温泉宿にも、英語での説明が必要なほど外国人観光客が増えているんですね。
と感心してみていると、残念なことにその英語が結構タイヘンなことになっていて💦
職業柄、思わず朱入れしたくなってしまいました…
翻訳ソフトを使ってがんばったのかなぁ。惜しいなぁ。
努力はとても良いと思うのですが、
日本語をヨーロッパ系の言葉に翻訳するのは、まだ機械だと全く使えないことが少なくありません。
具体的な英語の部分はとりあえず置いておいて
それよりまず、干物を好む外国人が少ないという認識のほうが大事なんじゃないかなと感じました。
日本好きな方も増え、日本食に慣れた外国人も多くなりましたが
それでも干物は「魚のミイラ」という感じらしく、特にヨーロッパ系は食べない人が多いです。
何より、朝から魚を食べる習慣がある国はまれ。
たとえ干物が好きな外国人がいても、朝出されたら食べないでしょうね。
日本に来たのだから、日本の文化を体験してもらうというのは良いことですが
何から何までこちらの文化を丸のみしてもらうだけではなく
少しだけ、別の選択肢を用意してあげるのも同じくらい大事かなと思います。
前述の例でいえば、アジの焼き方を英語で説明することより
トーストが選べるようにしてあげたほうがよほど親切。
ヨーロッパでは、朝はパンとコーヒーだけという人が多いし、味噌汁にパンでも気にしません。
費用や準備などいろいろ大変なことはあるのは承知ですが
言語より先に、そういう工夫のほうが大事なのではと思わされた出来事でした。
日本人の私は、もちろん焼きたてのアジを美味しく頂きましたけど。