カタカナがいっぱい!

普段からテレビはあまり見ないのですが、

特に最近は気持ちのよい内容がないので、ますます映像から遠ざかる毎日です。

そうはいってもたまにつけるニュースやネットを見ていると

英語をそのまま使う様子に、良くも悪くも寛容な日本語の性質を実感します。

ぼちぼち批判も見受けられるようになりましたが

パンデミック、クラスター、ロックダウン、オーバーシュートなどカタカナ勢揃い。

一体なんのこっちゃやら…💦

 

※「ロックダウン」を「ロックアウト」としているメディアもあるようですが

 ダウンの方が正しいような気がします。

 ロックダウン:身を守るために、危険が入り込まないよう施錠などして潜む感じ。

 「down」自体に「伏せろ!」な意味があるので、その流れかと思ってます。

 ロックアウト:締め出し(アウト=外ですから)

 動詞的に使えば「締め出す」なので、主体となる人が能動的に動くことになります。

 したがって「東京がロックアウト(締め出すこと)になる可能性がうんぬん」… 感覚的にちょっとヘン。

 ネイティブの友人に聞いてないので、100%の自信はないですが。

 

英語を教えているものの、こういう言葉には抵抗あるほうで

大流行、集団感染、封鎖とかいう日本語があるわけですから

わざわざ一般的に知られていないような単語を使わなくてもいいんじゃないでしょうかね。

オーバーシュートに至っては、単語自体知りませんでした。金融用語だそうですね。

over+shoot なので文字面で想像はつきますが、調べてみると「行き過ぎる」という感じ。

アウトブレイク ( outbreak = 突発、爆発、大量発生)という

これもカタカナではあるものの、少しだけ一般的な言葉があるのになぜこの言葉なのか … 謎です。

 

日本語はとても柔軟な言語で(日本文化がとても柔軟なので、それを反映しているんでしょう)

その特性自体は、ある意味素晴らしいなと思いますが

言葉の役割は、同じ文化的背景を持つ人に内容を伝えることです。

そのためには、1つの言葉に対して持つイメージが共通していることが必要になります。

「いぬ」という言葉で「わんわんと鳴く動物」を想像できるのは日本人だけってことですね。

「ロックダウン」なのか「アウト」なのかすら統一できていないような言葉で

同じ物事を想像できるはずがない、つまり言葉の役割を果たしていないことになります。

それでどうやって危機感を正しく伝えられるのか。

はなはだ疑問に思う毎日です。

 

英語をカタカナ化してそのまま使う人に限って、意味をよく分かってない。

これは私がサラリーマン時代の経験から得た知識です。多分あってます。

ニュースを見ながら、その時代の感覚を思い出しました。

和語や漢字の方が、よっぽど美しくて、的確に伝えられるのにね。