聞えたままを大事に

英会話のクラス内容を、日常英会話をベースに変更して3か月たちました。
旅行英会話だったクラスも日常会話をメインにし、
加えて旅行で使う会話を練習、世界の観光都市の紹介も入れています。
盛沢山ではありますが、日常生活で使う単語が出てくるのは大きなメリットで

もと旅行クラスの生徒さんたちも、

身近な単語が覚えられて楽しんで下さっているようです。

 
クラスでは毎回、リスニングもあるのですが
先日 adorable という単語を聞いてもらったとき「どろぼう?」という答えが。
お見事!思わず拍手です。
頭が "a" で始まる単語は、その a がほとんど発音されない場合が多くあります。
adorable も聞こえるのは「ド」の音からで、
しかも最後は "L" なので、「ル」ではなく「ウ」に近い音。
結果、「どろぼう」に聞こえるのは自然なんです。
その前にも、"Hi, agan!" という挨拶は「ハイ、ゲン? 源さんに挨拶??」とか
"temperature" は「天ぷらちゃん?」
…「テンペラチゥア」とかいうよりよほど英語の音に近い理解です。Good!
 
ただ、せっかく耳だけでとらえてもらった際にはいい感じでも
いざプリントで文字を見てしまうと、ほとんどの方が日本語風に戻ってしまいます。
"adorable" は「どろぼう」ではなく「アドラブル」。あぁ残念。
視覚からの情報って強いんですね。
英語の強弱アクセントや、綴りと音の違いを体にしみこませることは
結構ハードルが高いというのを実感しています。
でも英語で話して聞けるためには、これをどうにかしないと成り立たない。
どうか耳で聞こえた音をそのまま大事にしてくださいとお伝えしつつ
発音矯正教室じゃなし、楽しくなくなったら価値が失われてしまうので
そら耳を楽しむくらいで、いくつか印象にのこったらそれでいいか…と
今のところは思っています。
 
でも、もし自分の英語をより通じるものにしようと思われる方がいらっしゃったら
つづりにひきずられず、耳で聞こえる音を大事に発声してみてください。
日本語は、ほぼ完全に1つの文字が1つの音を表現しますが(「あ」なら「あ」の音)
英語はそうではありません。
"a" はアだったりエイだったり、エだったり、しかも前の単語とくっついて変わったり。
私なんかは、そこが面白いと思っているのですが
学習している方にとっては面白いどころじゃないですよね💦
なんとかうまく身につける方法がないものか
比較言語学のテキストをひっくり返しつつ、模索している最中です。