先週末、アルゼンチン人の友人が、日本人の奥さん連れで遊びに来てくれました。
以前はちょくちょく会っていたのですが
共通の友人がプラハに引っ越してから、久しぶりの再会です。
しかも、いつも遊びに行っていたので、うちに来てもらうのは初めて。
食べたいかなーと思ったので
アルゼンチンの国民食、ミートパイのようなエンパナーダと
ミラネーサという、チキンカツを作ってお迎えし、盛り上がりました。
(アルゼンチンでは、牛肉で作るのが一般的で
薄いカツの上に、さらにベーコンやチーズを乗せて焼いたりします)
アルゼンチン人のMatiは、日本に来て既に3年、結婚して1年以上になりますが
和食は好きではなく、かつお節の味がすると食べないと言って、奥さんが嘆いてました。
私の知人たちを見る限り、アルゼンチン人はどうも食に関しては保守的で
新しい味を楽しもうという好奇心はあまりないような気がします。
奥さんは「日本にはおいしいものがいっぱいあって、旅行でもグルメを楽しみたいのに」と
結構不満気な様子でしたが
Matiは「お刺身も悪くはないけど、おいしいと思わない」と平気な顔。
奥さんが、食べ物を楽しめればもっと日本の生活も楽しいと思って言っているのもわかるし
Matiの背景のアルゼンチン文化もわかるので、こちらは複雑です。
日本の食文化は本当に種類が豊かで
家庭での夕飯に毎日違うものが出てくるのが当たり前だったりしますが
世界で見ると、こんな国はほとんどないと思います。
大概はパターンが決まっていて
私の住んでいたスペインでは、夕飯は生ハムとチーズと、時々ジャガイモのオムレツ。おわり。
その代わり昼が中心ですが、それもスープとメインとサラダ。以上です。
フランスではお惣菜がよく並びますし
アメリカだと、TVディナーというワンプレートの冷凍食品や、レトルトがよく使われます。
最近では和食が世界で流行とも言われていますが
それはあくまで外食時のイベントであって、普段の食事はワンパターンです。
メキシコ人の友人から
「日本人は毎日食べることを考えてる気がするけど、疲れない?」と
聞かれたこともありました。
TVではグルメ番組があふれてますし、新しいお菓子は毎日のように発売されるし。
良くも悪くも、食に関して非常にunique=特殊であることは間違いないと思います。
幸い、私が作ったエンパナーダとミラネーサはMatiの口にあったようで
「アルゼンチンみたい!」と喜んでもらえ、残りをお土産に持って帰って頂きました。
日本でかつお節がイヤだと、確かにちょっと大変だとは思いますが
逆に毎日同じメニューでも文句言われないはずだから
割り切ってしまえば、奥さんもラクなのでは?
またアルゼンチン料理作るから食べにきてねーと言ってお別れしました。
アルゼンチンで一番の名物は、世界一おいしい牛のステーキなんですが
今度はアルゼンチン牛肉を取り寄せてステーキパーティにしようかな。