お盆休みを利用して、実家に来てみました。
そんなに田舎というわけではありませんが、川崎の自宅よりはよほど木が多いので
家にいてもずーっと蝉の声が聞こえてきて、いかにも夏休みな感じです。
この、蝉の大合唱もかなり日本独特の光景ですね。
生存圏の北限がイギリスあたりらしく、ヨーロッパには蝉があまりいなくて
南欧にはいるものの、森に住んでいるため、街で声を聴くことはほとんどありません。
アメリカは、何年かの周期で大量発生する「害虫」的な扱いです。
アジアも緑が豊かなので、普段は森に住んでいて市街地で大合唱を聞くことは少ないとか。
蝉は英語で「cicada(スィケイダ:ケが強い)」です。
英語では、生き物が「鳴く」にはそれぞれの音にあった動詞がありますが
蝉が「鳴く」はその音の質や、音をどう思っているかで動詞が変わる気がします。
好意的に思っている人なら Cicadas are singing. でしょうし
うるさい!と思っていたら Cicadas are making noise. とおっしゃるかも。
蝉の声に夏を感じるのは日本人独特の感覚で
外国人にはただの騒音にしか聞こえないそうです。
外国人観光客が、ホテルに蝉の声がうるさいという苦情を入れたこともあるそうで。
確かにうるさいと言われればそうですが、
蝉の鳴かない夏っていうのも変な感じがするのは、やはり自分が日本人だからですね。
南仏のプロヴァンス地方では、蝉は幸運の象徴で
お土産品も蝉をあしらったものがたくさん売られています。
日本では、1週間で死んでしまうはかなさの象徴ととらえることが多い気がしますが
思い切って日本の夏の名物として、何か商品化したら
外国人観光客にも少し好意的にとらえて頂けるようになるかも。
どなたかそういうの考えて下さらないかしら。