屍(しかばね)のポーズで完全に力を抜いて、リフレッシュ

以前、意外に力を抜くことは難しいというお話をさせていただきました

意外に難しい「力を抜く」こと)。

力が抜けず、常に緊張状態にあると、肉体的な疲労だけでなく、ストレス等による

「心の疲労」も溜め込み、心身ともにエネルギー不足の状態に陥ることも・・・

 

散歩や軽い運動をしたり、趣味の時間を過ごしたりして、気分をリフレッシュしながら、

休養をとってしっかりと心身を休める時間も持つようにしましょう。

 

休養というと、仕事や家事などもお休みして、長時間の睡眠時間を確保して・・・などと

思われがちですが、ヨガには数分間で、全身の緊張をとり、完全な弛緩によって心身の活力を

蘇らせるというポーズがあります。

 

それは、「屍(しかばね)のポーズ」です。死者のポーズとも言われます。

いずれにせよ、ちょっと怖い名前ですが、既に命のないモノ=屍・死者のように、全く力が

ない状態ということです。

そして、ただ寝ているだけのようでいて、とても難しいポーズでもあります。

 

 1)両腕、両脚を伸ばして、仰向けになります。腰が辛い場合は、膝を立てます。

   両腕は、脇にみかんが1個入るくらい、体から離して手のひらを上に向け、両脚は軽く

   横に開きます。

 2)軽く目を閉じ、呼吸に意識を向けていきます。

   ゆったりとした呼吸を続けながら、床に体をあずけるように全身の力を抜いていきます。

   顔の筋肉も抜けにくいです。舌先を上の歯の裏側にちょっとつけるようにすると、

   口周りの筋肉が緩んでいきます。

 3)力が抜けたら、そのまま3~10分ほど休みます。

   自分の肉体の存在も感じないくらいに、時間や空間の制限も関係なく、

      「ただそこにいる」という感覚です。

 4)時間がきたら、手を2~3回軽く握ったり開いたり、脚を軽く振ったりしながら、

       ゆっくりと体に意識を戻していきます。大きく伸びをしてもいいです。

 5)両膝を曲げて体を右側に倒し、両手で床を押しながら、胴体からゆっくりと

       起き上がります。

   仰向けのまま無理やり起き上がると、めまいや首や腰を痛める原因になりますので、

  必ず、体を横向きにしてから、頭が最後になるように起き上がりましょう。

  夜、布団の上等で行った場合は、そのまま寝てしまってもかまいません。

 

ヨガでは、必ずこの屍ポーズを行って、休息をとります。

それまでの緊張(活動)の時間から、弛緩(お休み)の時間をとることで、心身の流れを

整えていきます。

この休息の時間をとることが、心身の不調の解消につながるのです。

 

屍のポーズをとると、力を抜いたつもりでいても、体のどこかに緊張が残っていることに

気がつくと同時に、力を抜くことの難しさも感じます。

慣れるまでは、なかなか落ち着かない人もいるようですが、そのままグ~っと眠ってしまう

人もいらっしゃいます。

 

長時間の睡眠や休暇をとらなくても、1日のうちで、こうした完全に力を抜くという時間を

数分持つだけでも、心身はリフレッシュでき、エネルギー(活力)も復活します。

全身の倦怠感なども解消されますよ。

 

あまりいい名前ではありませんが(^-^;、 1日数分の屍のポーズで、十分な休息をとって、

疲れを溜め込まないようにしましょう♪