昨日は,瞑想は,物事としっかりと見据えることから始まるということ,
そして,その第一歩として,目からの情報をいったん遮断する時間をもつこと,
についてお話しました。
今日は,その次。
目を閉じたら,自分の目の前には,いったい何が見えるのか確認します。
「そんなの,何も見えないに決まってる!」
と思われるのが,普通ですよね。
ですが,本当に「何も見えない」ということは,実はありえません。
気絶したりして意識を失っていれば,本当に何も見えず,目の前は真っ暗ですが,
私たちに「意識」がある限り,目を閉じても,目の前に「何か」が見えます。
実際に目を閉じてみると,いわゆる「真っ暗」な状態ではないことが分かると思います。
少し白っぽかったり,何かの影や線のようなものが見えたり・・・
目を閉じる直前に見ていたものの,残像のようなものがうっすらと見えたり・・・
こうして,目を閉じても,真っ暗闇で何も見えないという状態ではないことを確認したら,
今自分に見えているものを,自分の言葉で,頭の中で表現していきます。
これを続けていくと,目から入る余分な情報に振り回されずに,目の前にあることを,
「本当に自分の目でみる」ということができるようになっていきます。
物事を的確に判断する力や集中力がつき,物事をしっかり見据えることが
できるようになります。
現代社会に生きる私たちは,あふれかえる情報に振り回されがちです。
1日のうちで,本当に,たった1分でもいですから,自分の意志で目を閉じて,
目から入る情報を遮断し,目を閉じた状態で見えるものを確認する時間を
持ってみましょう。
目の前のことにだけ集中するため,それまで悩んでいたことや,まとまらない考えから
意識が離れて,気持ちがリセットされ,目を開けた時にはすっきりしますよ。
誰でも,どこでも,簡単にできる,瞑想への第1歩です。