骨の話(2)カルシウムの摂取と日光浴,運動で骨を丈夫に!

骨の話の2回目です。

昨日は,加齢とともに骨密度だけでなく,骨の質も低下してしまうこと,

特に女性については,ホルモンの関係もあり骨粗しょう症になりやすく,

男性よりも骨折しやすいこと,そして,高齢での骨折はそのまま寝たきりの

状態になる可能性が高いこと――についてお話しました。

 

では,骨を丈夫にするにはどうしたら良いのかーーというのが今日のお話です。

日常生活で,骨を丈夫にするために気をつけたいこと・・・

それは,カルシウムの摂取と日光浴,そして運動がポイントとなります。

 

多くの方が,骨と言えば「カルシウム!」と頭にすぐ思い浮かぶのではないでしょうか。

私も子供の頃,周囲の大人達から,「骨が強くなるから,牛乳を飲んでカルシウムを

たくさん摂りなさい」とよく言われていました。

 

ただ,カルシウムは吸収率が悪いので,単独で摂取するのではなく,

カルシウムの吸収をよくするビタミンDやB6,マグネシウム,

骨の形成を促すビタミンKなども一緒にバランスよく摂ることを意識するようにしましょう。

 

食品ですと,

 カルシウムは,牛乳,チーズやヨーグルトなどの乳製品,大豆製品,海藻類,桜エビ,

        煮干しや干しエビなどの乾物,緑黄色野菜などに,

 ビタミンDは,きのこ類,サンマやサケ,カレイなどの魚類,シラス干しなどに,

 ビタミンB6は,レバー,マグロ(赤身)やカツオ,サケなどの魚類,大豆などに,

 マグネシウムは,サバ節,なまこやするめ,干しアワビ,干しエビなどの魚介類,

         ひまわりの種やアーモンドなどの種実類,きな粉などの豆類などに,

 ビタミンKは,卵,納豆,ホウレンソウ,春菊などに,

豊富に含まれています。

 

ところで,このうちのビタミンDは,紫外線(日光)にあたると体内で作られるビタミンです。

ですので,日光浴が骨を丈夫にするポイントのひとつとなっています。

日光浴といっても,毎日毎日,紫外線をたくさん浴びろというわけではありません。

天気のいい日に軽く散歩をしたり,直射日光を避けて木漏れ日の中でゆったり過ごすという

ものでかまいません。

外出できなくても,窓辺に15分くらい座っているだけでもいいのだそうです。

 

運動についても,激しい運動を頑張る必要はありません。

ポイントは,「骨に刺激を与える」ということです。

かかとを上げて,ストンっと落としたり,体を軽く上下に跳ねる動作を10回くらいから始めて,

50回ほどできるように毎日少しずつ回数を増やしていきましょう。

体力がある方は,縄跳びや階段昇降もいいですね。

手を振って早歩きなどもおススメです。

 

ただ,どれも無理は禁物です!

運動は,自分の体力に合わせて,無理のないように習慣化していきましょう。

無理をして体に負荷をかけ過ぎてしまっては,ケガの原因にもなり,骨を丈夫にするという

目的と正反対のことになってしまいます。

 

食品も,ある特定のものだけを多量に摂取するのではなく,毎日の食事のなかで,

どの食品もバランスよく摂っていくということが大切です。

特定の栄養素の過剰な摂取は,内臓等へに大きな負担を与えることもありますので,

気をつけましょう。

 

自分のペースで,無理なく,日々の積み重ねで,骨を丈夫にしていき,

いつまでも元気な体と心で過ごしていきましょう♪